これもまた
光文社のPR誌の特集に載っていた
マーシャ・メヘラーン「柘榴のスープ」を読了。
(だれが薦めていたか忘れてしまいました)
イラン革命の混乱を逃れてきた3人姉妹が
アイルランドの田舎町にペルシア料理の店を開く。
その場所は、この町の実力者が
ディスコを開こうと狙っていた場所だった・・・。
各章の扉にペルシア料理のレシピが掲げられ、
その料理にからんだ話が展開される。
スパイスをたっぷりきかせた料理を
じっくりと官能的に描く文章と、
町の人たちの細かい心理描写、
しだいに明かされる
3姉妹それぞれのおそろしい過去と秘密。
これらが渾然一体となって話は進んでいく。
翻訳が若干ぎこちない感じがするが、
結末のカタルシスは格別のものがある。
手頃な厚さの本なので、
1〜2日で読めるはず。
イランとアイルランド両方の
異国情緒に浸れるうえに、
とにかく、
ペルシア料理が食べたくなる。
スパイシーな料理が好きな人におすすめです。