《心は/
自転車のライトみたいだ/
自分でこがないと/
けっして/
光ってはくれない》 佐俣未来
今朝の日経文化欄に載っていた
「五行歌」の話が面白かった。
この歌は、
11歳の子供の作品だという。
"音数は自由で全体を5行に分ける"
"切れ目を行分けで明示する"のが
ルールの短詩形式だそうだ。
中には、
色っぽくも恐ろしい歌もある。
《夫(きみ)に教えられし/
近道/
早くあなたに/
逢(あ)いたくて/
時速百キロで裏切る》 上野万紗子
"時速百キロで裏切る"が秀逸ですね。
筆者・草壁焔太さんの、
"歌で命を救った"という歌も印象に残る。
《こんなに/
寂しいのは/
私が私だからだ/
これは/
壊せない》
自由律短歌といった趣の五行歌だが、
確かに入りやすい詩形かもしれない。