日経歌壇2011年の秀作(上)
岡井隆選から。
「実際に目撃した人でなければできない歌」と
「暗い世相をあらわした歌」を。
ある日突然道を漁船が行き交いぬ
朝市開かれし岩壁越えて(八戸・村田夫紀子)
ひっそりと裏口から来てのさばると
言うではないかファシズムも死も(京都・岩瀬順治)
そして、
日経俳壇2011年の秀作(上)
黒田杏子選から心に残った句で
これまで見逃していたものを。
海嘯(うそぶ)けば春無惨祈りけり(東京・古川かふじ)
三月の十一日を生きて詫ぶ(平川・田口昭子)
広島の長崎のああ福島忌(広島・保井甫)
昨日の日経歌壇から、
久しぶりに気に入った短歌。
まずは、岡井隆選 。
カダフィの死スティーブ・ジョブズの死
人里に下りてきた熊は射殺されたり(横浜・森秀人)
もう一つ、穂村弘選。
お葬式にはシャボン玉吹いてねと
母の願いを了解しました(東京・平岡あみ)