January 30, 2005

Oh! Marcel!

横浜美術館で
「マルセル・デュシャンと20世紀美術」を観る。

デュシャンの代表作を紹介しながら
その影響を受けた現代美術の作品を
並行して紹介するという趣向だ。

便器を使ったレディ・メイドの有名作「泉」の隣には
金色に塗った便器を使った
「泉(ブッダ)(デュシャンによる)」が置いてあるとか、
「大ガラス」のそばには
大きなカラスの人形の「大ガラス」があるとか、
有名なシャベルを使った「折れた腕の前に」の横には
「折れたR.M.・・・」のタイトルで
柄が折れたシャベルを使った作品が置いてあるなど、
必ずしもすべてが成功していないが、それなりに楽しめる。

印象的だったのは、
やはりデュシャンの方が一枚上だということ。
クールでドライなユーモア感覚の品がいい。
最も対抗できているのはウォーホールだろうか。

デュシャンの作品の中で気に入ったのが
「トランクの中の箱」。
デュシャンの様々な代表作のミニチュアが
ひとつのトランクに入っている。
これもデュシャンが自分で組み立ててサインしていると
カルヴィン・トムキンズの「マルセル・デュシャン」
書いてあったはずだが、
今でも手にはいるならぜひほしいと思わせる。
(もちろん無理だけど・・・)

展覧会を観て考えたことは、
「デュシャンはオタクの先駆者」ということ。
ディテールにこだわるところや、
自分の過去の作品に異常に執着するところが、
オタクっぽい気がする。

[Art] Posted by tokuo | TrackBack
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