村上春樹が
ランニングについて書いた
「走ることについて語るときに
僕の語ること」
を読んだ後に、
カート・ヴォネガットの遺作
「国のない男」を読了。
墓銘碑に
「少なくとも最後まで歩かなかった」
と書いてもらいたいという作家は、
これまで人生を振り返りながら
自分にその生き方を言い聞かせている。
走り続けるために。
そして、書くために走り続ける。
ヴォネガットは、
ユーモアに包んだ怒りを
世界に言い聞かせている。
とくにブッシュのことはボロクソだ。
どちらも作家の特徴が出た、
示唆の多い本だった。