武藤文雄のサッカー講釈で教えてもらった、
「世界が指摘する岡田ジャパンの決定的戦術ミス」
を読み終えた。
これがなかなか面白かった。
「イタリア人監督5人が
日本代表の7試合を徹底分析」
という副題があらわすそのままに、
守備についてかなり意識的なイタリアの監督が
日本代表の試合を綿密に分析している。
そこで繰り返し指摘されているのは、
連動性がなく目的のハッキリしない
無駄なプレスによる体力の消耗。
そして、
ゾーンディフェンスにおける
「守備のセオリー」に合致した
ポジショニングができていないこと。
要するに、非効率な守備と、
リスクマネジメントの欠如だ。
”ディアゴナーレ”といわれる動きによって
危ないスペースを消すという
守備のセオリーの徹底は、根が深いだけに
早急な是正は難しいのかもしれない。
しかし、FWの体力消耗によって
得点不足の原因になっていると指摘されている
”一所懸命”だが非効率なプレスは、
チーム戦略の徹底で
すぐにでも是正できるのではないだろうか。
この「守備戦術」についての好著が
日本サッカー文化の新時代の
一助になることを期待したい。