May 30, 2007

リオの歌姫

昨夜はbunkamuraで
”ブラジル最大のスター”ともいわれる
マリーザ・モンチのコンサート。

チェロ、バイオリン、トランペット、
それにバスーン(かと思ったらファゴットだそうです)
という珍しい組み合わせに加え、
キーボード、ベース、ドラム、
ギター、カバキーニョ
マリーザのヴォーカルという10人編成。

今風にいえば「ロハス」な
アコースティックな響きの良い音で
コンサートは始まる。

しっかり彼女の地元のポルテーラ
伝統を感じさせるひなびた歌い様で
堅実に聴き手を掴んで離さない。

はじめて聴いても耳が虜になる
メロディアスな旋律。
高くハスキーに伸びつつ
低いときはきっちりドスのきいた
演歌のコブシを感じさせる
天分に恵まれた声。

伝統的なメロディに
現代的なリズムアレンジを加えて
”いま”の音楽を創り出し、
オーディエンスを魅了した。

ぼくも含めてじっくり聴き入る
おとなしい日本人観客と
ひたすら私語をしながら盛り上がり
浮き上がるブラジル人聴衆との間で
最初のうちは温度差があった。
それを、
どう落とし前をつけるのかと危惧していたら、
聴衆に拍手や、ウェーブ、歌などを促して
終曲たった2曲で総立ちに追い込む
素晴らしいステージングだった。

しなやかで強靱なバネのような体で
素早いリズムを表現するだけで
場を飲み込んでしまう吸着力に感嘆した。

しかも、
アンコール後は
ブルース・スプリングスティーンばりに
盛り上がるロック・コンサートに変身。
終演になっても
しばらく拍手が鳴りやみませんでした。

表現の幅の広さに感服した一夜だった。

追記:この日の様子とセットリストが
オフィシャル・サイトにアップされた。
備忘として引用させてもらっておこう。

2007年5月29日(火)東京・渋谷/Bunkamuraオーチャードホール

セットリスト
1、 私の中の無限(私の中の無限)
2、 私のまわりの宇宙(私のまわりの宇宙)
3、 カルナヴァーリア(トリバリスタス)
4、 ヴィラレージョ(私の中の無限)
5、 関係ないね(マイス)
6、 サンバの贈りもの(私のまわりの宇宙)
7、 家においでよ(トリバリスタス)
8、 愛しのマリア(ローズ・アンド・チャコール)
9、 カルナリズモ(トリバリスタス)
10、深い夜(ローズ・アンド・チャコール)
11、充たされて(私のまわりの宇宙)
12、孤独のダンス(ローズ・アンド・チャコール)
13、私のカナリア(私のまわりの宇宙)
14、乾いた大地(ローズ・アンド・チャコール)
15、ベイジャ・エウ~私にキスして(マイス)
16、アテ・パレッシ(私の中の無限)
17、ほんとのことを言うと(私の中の無限)
18、愛のテーマ(アモール・アイ・ラヴ・ユー)
19、NAO E PROIBIDO(禁じられてない)
20、子供のように(トリバリスタス)

アンコール
1、 行かないで(アモール・アイ・ラヴ・ユー)
2、 恋ならまかせて(トリバリスタス)

[Music] Posted by tokuo | TrackBack
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