September 21, 2009

ウィーン・フィルでブラームス

昨日の昼は、サントリーホールで
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団公演を聴く。

座席は1階1列35、36番で、
目の前は、高いところに座る
第2ヴァイオリンの最後列だ。

顔の表情が見えるのが、
指揮のズビン・メータと
コンサート・マスターだけだ。
大枚はたいてこの席はちょっと残念。
しかし、足元が広くて座るのは楽だ。

曲目は、ウェーベルンとブラームス。

ウェーベルン: パッサカリア op.1
      : 管弦楽のための6つの小品 op.6
      : 9つの楽器のための協奏曲 op.24
ブラームス : 交響曲第4番 ホ短調 op.98
ヨハン・シュトラウスⅡ
      :シトロン(レモン)の花咲く頃(アンコール)


3月にも聴いた「パッサカリア」は、
やはり聴き手として焦点が定まらず、
よく分からなかった。

「6つの小品」は、解説にあった
「第1曲は不幸の予感、第2曲はその成就、
第3曲は微細なコントラスト、
第4曲は葬送行進曲、エピローグとされた
第5曲・第6曲は思い出と諦めである」
が実感される鮮烈な演奏だった。

音の流れがつかみにくくても、
演奏の緊張感と音の鋭さで
聴衆の気持ちを離さない。
なかでも、
葬送行進曲のクライマックスの迫力が
とても印象的だった。

ブラームスの4番は、
やや速めのテンポ。
「鋼のような」と形容される
ドイツのオーケストラと比べて、
あくまでも絹のような柔らかさと甘い響き、
柔らかいアタックが特徴的だ。

弦も金管も夢見るような音がして、
アンサンブルも素晴らしい。
だから、アンコールで演奏した
ヨハン・シュトラウスがやっぱりいい。

逆に、
この良くも悪くも都会的な音が、
無骨で真面目なブラームスの交響曲に
ややミスマッチなのかもしれない。

とはいえ、
音の饗宴を十分楽しませてもらった。

10月には、バンベルク交響楽団の
「ブラームス・チクルス」
を聴きに行く。
オーケストラの聴き比べを楽しみたい。

[Music] Posted by tokuo | TrackBack
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