11月30日に続いて、
ドレスデン聖十字架合唱団&
ドレスデン・フィルハーモニーで
バッハ「マタイ受難曲」を聴きに、
サントリーホールまで行ってきた。
怒涛のクラシック・ウィークもこれで一息。
席は2階5列1番と、とても見やすい場所。
楽団の演奏は控え目で軽やかで、
ソロと合唱が際立って、
音楽劇としての側面が強調されていて面白い。
まるで、
コンサート形式のオペラのようだ。
その分、
重々しさと劇的な感じは少ないく、
ヴィヴァルディを思わせる軽みさえ感じられた。
ソリストの見せ場も多く、
ソプラノ、アルト、バスがヴァイオリンや
チェロなどと掛け合う長いソロの後には、
拍手をしたくなるほど。
かなりよかったと思う。
かつてのリヒターのような
「魂を揺さぶられる」というのではなく、
しみじみと心に響く演奏。
ソリストでは、
福音史家役のテノールが素晴らしい。
メサイアで違和感を感じたアルトも気にならない。
そして、
なにより合唱団が素晴らしい。
この素晴らしい合唱団を引き立てるのが
狙いの演奏なのでしょうね。