December 16, 2010

頭のマッサージ

パーティ続きで疲れ気味だが、先日、
ピエール=ロラン・エマールコンサート
オペラシティで聴いてきた。

プログラム
   バルトーク:4つの哀歌op.9aから  第4番
   リスト:  巡礼の年第3年 から 「エステ荘の糸杉に寄せて
   メシアン: 鳥のカタログ から 「カオグロヒタキ」
   リスト:  巡礼の年第1年「スイス」から 「オーベルマンの谷」
      * * *
   リスト:  巡礼の年第3年 から 「エステ荘の噴水」
   ラヴェル: 鏡
        (蛾/悲しい鳥たち/洋上の小舟/道化師の朝の歌/鐘の谷)

曲目がやや一般的でないせいか、
客の入りはやっと半分程度。
ちょっと寂しい。
ぼくも、バルトーク、リスト、メシアン、ラヴェルと、
どちらかというと
いつもあまり聴かない描写的な音楽に戸惑ったが、
メシアン「鳥のカタログ」の曲から
音に身を任せたら、気持ちよくなってきた。

今回の白眉は、リスト「巡礼の年」からの
「オーベルマンの谷」「エステ荘の噴水」だった。
中でも「噴水」の
きめ細やかな夢見るような分散和音と
迫力ある低音の強奏に目をみはった。

アンコール曲
   クルターク:「ピアノのための遊び」より フェレンツ・ベレーニ70歳へのオマージュ
   バートウィッスル:Harrison's Clocks
   ブーレーズ:ノタシオン第9、10、11、12番
   ベンジャミン:「ピアノ・フィギュアズ」から 第6、8、9、10番
   メシアン:8つの前奏曲から 第3番「軽やかな数」
   カーター:Matribute
   シェーンベルク:6つのピアノ小品 op.19

少ないながらも、
ピアノと現代音楽に入れこんでいる
観客の大喝采に応えて、
嬉しそうに何曲も難解な曲を弾く
ピエール=ロラン・エマール。
難しく考えずに楽しんでいたら、
頭のマッサージみたいに気持ちがいい。
先鋭的かつしなやかな弾きぶりが印象的だ。

ラヴェルの「鏡」もよかったが、
気合いのみなぎった弱音だけのアンコール1曲目
クルターク:「ピアノのための遊び」からの曲が
素晴らしい出来だった。

「鏡」も入った
ブーレーズ指揮クリーヴランド管弦楽団の
ラヴェルのピアノ協奏曲のCDを買って、
満足して帰る。

刺激されたなあ。

[Music] Posted by tokuo | TrackBack
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