パーティ続きで疲れ気味だが、先日、
ピエール=ロラン・エマールのコンサートを
オペラシティで聴いてきた。
プログラム
バルトーク:4つの哀歌op.9aから 第4番
リスト: 巡礼の年第3年 から 「エステ荘の糸杉に寄せて
メシアン: 鳥のカタログ から 「カオグロヒタキ」
リスト: 巡礼の年第1年「スイス」から 「オーベルマンの谷」
* * *
リスト: 巡礼の年第3年 から 「エステ荘の噴水」
ラヴェル: 鏡
(蛾/悲しい鳥たち/洋上の小舟/道化師の朝の歌/鐘の谷)
曲目がやや一般的でないせいか、
客の入りはやっと半分程度。
ちょっと寂しい。
ぼくも、バルトーク、リスト、メシアン、ラヴェルと、
どちらかというと
いつもあまり聴かない描写的な音楽に戸惑ったが、
メシアン「鳥のカタログ」の曲から
音に身を任せたら、気持ちよくなってきた。
今回の白眉は、リスト「巡礼の年」からの
「オーベルマンの谷」「エステ荘の噴水」だった。
中でも「噴水」の
きめ細やかな夢見るような分散和音と
迫力ある低音の強奏に目をみはった。
アンコール曲
クルターク:「ピアノのための遊び」より フェレンツ・ベレーニ70歳へのオマージュ
バートウィッスル:Harrison's Clocks
ブーレーズ:ノタシオン第9、10、11、12番
ベンジャミン:「ピアノ・フィギュアズ」から 第6、8、9、10番
メシアン:8つの前奏曲から 第3番「軽やかな数」
カーター:Matribute
シェーンベルク:6つのピアノ小品 op.19
少ないながらも、
ピアノと現代音楽に入れこんでいる
観客の大喝采に応えて、
嬉しそうに何曲も難解な曲を弾く
ピエール=ロラン・エマール。
難しく考えずに楽しんでいたら、
頭のマッサージみたいに気持ちがいい。
先鋭的かつしなやかな弾きぶりが印象的だ。
ラヴェルの「鏡」もよかったが、
気合いのみなぎった弱音だけのアンコール1曲目
クルターク:「ピアノのための遊び」からの曲が
素晴らしい出来だった。
「鏡」も入った
ブーレーズ指揮クリーヴランド管弦楽団の
ラヴェルのピアノ協奏曲のCDを買って、
満足して帰る。
刺激されたなあ。
[Music] Posted by tokuo | TrackBack