February 17, 2011

ベートーヴェン交響曲全曲演奏会③

ブリュッヘン指揮新日本フィルの
ベートーヴェン交響曲6番は、
思いっきり素朴な田園だった。
6番を生で聴くのは初めてなので比較できないが、
とても面白い演奏。

簡単にまとめてみると、
擬音の効果を最大限に生かした演奏だ。
鳥や嵐の音が自然に鳴り響き、
情景が目に浮かぶよう。
そのかわり、
音が散発的に鳴る印象が強い。

それでもブリュッヘンは、
全体のバランスが多少崩れても
そのまま押し切る。
悪く言うと、
ややバラバラでバランスが悪いが、
アンサンブルでテーマが戻ってきた時の
カタルシスが素晴らしい。

7番は予想を上回る素晴らしい演奏。
弱い音の時は、
基本的に軽やかにバロックのように弾き、
強いパートでは、
まるでワグナーのように
重く強靭な音を聴かせてくれた。

また、
ゆっくりなパートでは、
ねっとりと弾力豊かで、
速いパートでは、
ギリギリと聴く者の感情を締め上げる。

最終楽章は、
期待通りに飛ばしに飛ばして
感動のフィナーレだった。
現在のところ、
今シリーズ最高の出来だ。
最終日にさらに盛り上がったら、
すごいことになりそうだ。

終演後は、
今回も近くの「とり喜」で余韻に浸る。
印象に残ったのは、
アラカルトで2本頼んだちぎも。
始めに1本、最後に2本目が出てきた。
一緒に出さないというアイディアがいい。
素材の素晴らしさも焼き具合も、
トリにふさわしい1本だった。

ごちそうさまでした。

[Music] Posted by tokuo | TrackBack
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