February 20, 2011

ベートーヴェン交響曲全曲演奏会④

ブリュッヘン指揮新日本フィルの
ベートーヴェン交響曲8番は、
室内楽かウインナー・ワルツのように
軽やかでやや甘い香りのする演奏だった。

とくに最終楽章は、
マーチのように盛り上げて素晴らしかった。
表題も擬音も説教もない
純粋な音楽としての究極を感じた。
ベートーヴェンが
最も気に入っていたというのもよく分かる。

そして、9番も素晴らしかった。
速めのテンポで疾走しながらも、
要所にタメをつくってドラマチックに盛り上げる。

ソロ歌手たちが出てこないうちから第四楽章に突入。
いつ歌手が出てくるのかヒヤヒヤしていると、
独唱直前でバリトンが登場。
その後、
残りの3人のソロ歌手も歩いて登場してきた。
面白い演出だ。

9番では、
他の曲より若干編成を大きくしたが、
それでも、
今回くらいの小さなの編成の方が
ソロ歌手がオーケストラの音の中に
埋没しないでいい。

オーケストラも合唱団も
合奏する楽しさを満喫しているような
素晴らしい演奏だった。

1番から9番まで通して聴いてきて、
ついにここまできたという感慨もあって、
終演後はまさに万雷の拍手。
7番と並ぶ今回のベストだったと思う。

2月21日サントリーホールでの、
同じ演目に行くことを強くおすすめします。

[Music] Posted by tokuo | TrackBack
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