黙祷。
昨年3月11日の”長い夜”を思い出す。
あの夜、餃子を食べた店も今はもうない。
12~13日の土日はまだのどかだった。
当時の
「倒れた人の分まで走れ!」という
気持ちを忘れないでいたい。
そして、
ふたつほど備忘として引用しておく。
東北地方太平洋沖地震発生時の
全テレビ局同時マルチ映像。
「全部のチャンネル同時に流してるのYouTube でみて、
やっぱり災害時に生き残るにはNHK だと思った。
震度も震源もなしでずっと津波警報流してた。」
(@Mihoko_Nojiri)
「ミズクダサーイ。ミズナイデスカアー」。
われにかえった友人が闇を漕いでいって
手探りで、わずかばかりの水をわたそうとすると、
たちまち十数本もの手が闇のなかからのびてきて
無言で水をうばいあった。
・・・
大使らは床にひざまずき、
老人や子どもたちを、
これまでに避難所にきただれよりも
さしく抱擁(ハグ)し頬に接吻した。
友人は画像に見入り、手ばなしで嗚咽した。
・・・
わたしの育った海辺の街は、
ごっそり抉られて消えていた。
昔はあんなに広かった砂浜が
猫の額ほどに小さくなっている。
→「影の行列と目に刺さる星々」辺見庸