November 06, 2012

クレーメル!

昨晩の
ギドン・クレーメルのコンサート
感動半分、消化不良半分だった。

・J. S. バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 BWV1003
・グバイドゥーリナ:リジョイス(喜び)! -ヴァイオリンとチェロのための
   ー 休憩 ー
・イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第5番 ト長調op. 27-5
・バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz117

アンコール
・シルヴェストロフ:セレナーデ
・ロックバーク:カプリス変奏曲

サントリーホールの座席は、
1階19列28番。
真ん中やや右寄りだ。

感動したのは、バッハとイザイの無伴奏。

バッハは、緩楽章での高音の抜けの良さと、
最終楽章の素晴らしい早弾きに息を飲んだ。

イザイは、実際に演奏する姿を目にしながら聴くと、
テーマが変奏されていく様が分かりやすい。
ともに、終わり方が痛快。
アンコールも小気味よかった。

消化不良だったのは、
グバイドゥーリナとバルトーク。
グバイドゥーリナは、
はっきり言ってよく分からない。
しかし、
ヴァイオリンとチェロから
聴いたことのない音を出す競争、
または曲芸を見ているような
面白さは感じられた。

バルトークは、
アブサン酒の不思議な味や、
初めて食べるハープに出会った時の、
理解・消化し切れなさがあるが、
オーネット・コールマンを
初めて聴いた時のような爽快さもある。

空間に漂う確かな響きと、
それを弾く確かな肉体は
しっかりとそこにあるのに、
その意味がつかめないもどかしさ。
これが、
"現代音楽の身体性"なのかな?

そんな
消化しきれない経験もたまにはいい。
ただし、
隣のカップルの男性が、
「分からない!」を連発するのを除けば・・・。

[Music] Posted by tokuo | TrackBack
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