December 07, 2012

地震の後のショスタコーヴィチ

夕方にけっこう大きな地震があった夜は、
錦糸町すみだトリフォニーホールで
新日本フィルのコンサートだった。
座席は1階7列7番。
客の入りはイマイチで7分くらいか。

指揮者はなんと、昨年の震災当日に、
辿り着いた105人の伝説的な聴衆を前に
新日本フィルとマーラー5番を演奏したという
ダニエル・ハーディング。

曲目は、ショスタコーヴィチの
ヴァイオリン協奏曲第1番と
交響曲第10番だった。

地震のせいか
ソリストの崔文洙もオーケストラも
集中力が素晴らしかった。

崔のヴァイオリンは、
超絶的な技巧と朗々たる音の素晴らしさが
調和して感動的だった。
弾き終わるやいなや指揮者と握手するくらいで、
本人も快心の出来だったのだと思う。
この曲にも惚れた。

アンコールは、
パガニーニ「"うつろな心"の主題による序奏と変奏曲」。
モンスター的な曲芸を見せて喝采を浴びていた。

交響曲第10番も含めて、
快調にオーケストラをドライヴするハーディングは、
踊るように指揮しながらスコアをめくる姿も格好よく、
新日本フィルの力を120%引き出していたと思う。
管楽器の音色の絶妙な変化が印象に残った。

観客からはまさに万雷の拍手。
素晴らしい経験をさせてもらった。
ショスタコーヴィチの
ヴァイオリン協奏曲のCDを探して買ってみよう。

[Music] Posted by tokuo | TrackBack
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