第1夜とは場所が変わって、
サントリーホールでの公演。
場所のせいか、ドイツ人(?)が多い。
大きさからくるのか、
トリフォニーホールより柔らかい音で、
弱音がより滑らかできれいだ。
第1部はヴァイオリン協奏曲。
今年2度目となる、
ヴァイオリニストのクリスティアン・テツラフは、
音が素晴らしく、見せ場がたっぷりで
素晴らしい出来だった。
アンコールも余裕タップリの演奏で、
万雷の拍手を得ていた。
第2部の交響曲第二番は絶好調。
とくにしなやかさと粘りがさらに増して、
第2楽章アダージョの美しさ、
最終楽章の迫力が感動的だった。
この交響曲は、
ベートーベンの第6番「田園」に例えられるらしいが、
ぼくとしてはワグナーが「舞踏の聖化」と言ったという
第7番に例えたいと思う。
こうした明るい曲想のせいか、
ぼくの席からよく見えたチェリストが嬉しそうに弾き、
若いコントラバスの弾き手が
踊り出さんばかりだったのが印象的だった。
まことに素晴らしい一夜だった。
アンコール)
J.S.バッハ
:パルティータ第三番よりガボット(ヴァイオリン・ソロ)
J.S.バッハ
:ヴァイオリン・ソナタハ長調よりアレグロ・アッサイ(ヴァイオリン・ソロ)
ブラームス
:ハンガリー舞曲第2番
ブラームス
:ハンガリー舞曲第10番